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金繕い☆金継ぎ |
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金繕い・金継ぎ 私の好きなこと |
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いま、金繕い(金継ぎともいいます)に心ひかれています。
金繕い・金継ぎとは、陶磁器の割れたものやひびの入った器を、漆で継ぎ乾燥させ、 仕上げに漆を塗って金粉や銀粉を打って化粧をし、再び器に命を吹き込む技術を いいます。古くは「漆繕い」「漆継ぎ」とも呼ばれました。 私の生まれた町には、年に2回大きなお祭りがあります。 お祭りの日になると、蔵の中からお客様用の御膳一式を 出してくるのが私たち子どものお手伝いでした。 御膳一式は輪島塗の漆器です。 御膳(本膳、二の膳)、お椀(ご飯椀、吸い物椀、向付など数種類)。 それぞれ十人前を、蔵の中の木の箱から出してくるのです。 お客様が増えると、そのつど蔵の中へ取りに行きます。 漆器は、一つひとつ和紙に包まれています。その包みからは自分の顔が写るほど きれいな、くもり一つない黒光りする器があらわれます。 その漆器をぶつけないように台所まで運び、ぬるま湯で洗います。 その器の中に、酢の物や和え物、前夜から煮含めておいた煮物など、母の心の こもったお料理が盛られていきます。 私たちは母に聞きながら料理の盛り付けを手伝ったものです。 使った漆器はぬるま湯で汚れを落とし、絹で乾拭きをしてまた一つひとつを 和紙に包んで箱に収めるのです。
九谷焼は、有田焼や瀬戸焼に混じって日常的に使われていました。 ですから、お茶碗などの扱いには気をつけるように言われました。 けれども、器はどんなに大切に使っていても、長い年月、気付かぬうちに キズついたり、ひびが入っていたり、欠けたりしてしまうものです。 そのような時には、近くの塗師屋(ぬしや)さんや、金繕いをしてくれる人たちの所へ、 キズついた器をもって行くと、見事に直って帰ってきました。 塗師屋さんのおじさんも、金繕いのおじさんも漆の匂いがしていて、黙々と手を動かし 仕事をしていたのを覚えています。 子ども心にすごいおじさん達だなと興味津々でその手元を見つめていました。 私も輪島塗りの漆器や九谷焼の器を持っています。 母にもらったものや自分で買い足したものです。 小さい頃から馴染んでいたからでしょうか、お店で手に取る器は自然と輪島塗の 漆器や九谷焼の器になってしまうのです。 小さい頃、普通に使っていた器ですから、持っている器は母に教えられたとおりに 大切に扱っています。大切に扱うということは、つまり手がかかるということ。 いつしか大切な器は仕舞い込まれて・・・
乾燥して、継ぎ目が離れて取れていたのです。 自分では直せないので直してくれるところはないかと、あちこちに連絡を とってみたのですが、あまりもの修理代に・・・そのまま手元にあります。 このような時にあの塗師屋のおじさんが居てくれたらと何度思ったかしれません。 便利になったといわれますが、日々の生活では不便になったことの多いこと。 近くに魚屋さんや八百屋さんがなくなったこともその一つです。 漆器は自分で直すことは難しいので、せめて欠けたりひびが入った陶磁器の器は 自分の手で直したいと思いました。 他の人から見ればなんでもない器でも、その人にとっては 代わりを求めることのできないかけがえのない大切な器、 いつも大切に扱っていたのにキズをつけてしまった器や 道具は、誰でもお持ちなのではないでしょうか。 私も、捨てるに忍びず、いつかきっと自分の手で直したいと思って取っておいた器がたくさんあります。 そんな器たちを直して、また他の器たちの中におきたい。キズついてしまった器に ふたたび息を吹き込むことができたら。 念願がかない、はじめて自分の手でコーヒーカップを修理できた時は天にも昇る 思いでした。うれしくて、一日そのコーヒーカップを見つめていました。 息を吹き込まれた器はとてもいとおしいのです。 金繕い・金継ぎの楽しさと繕いの世界の奥深さ、ものを大切にしてそれを伝えていく 心の目を深めていきたいと思っています。 |
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